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強制不妊、衆参調査報告書

強制不妊、衆参調査報告書

 

   河北新報.強制不妊−初の国会報告書、国の責任明確にせず.2023623日、1面.

   河北新報.強制不妊−国会報告書、人権侵害の実相1400ページ、差別根絶−問われる社会.2023620日、2面.

   河北新報.社説:強制不妊調査報告書−教訓を救済と差別根絶に.2023620日、9面.

   河北新報.旧優生保護法報告書の要旨.2023620日、21面.

   河北新報.強制不妊国会報告書:①最年少9歳児童も被害ー福祉施設で集団申請も、②除斥期間適用−割れる判断、「正義に反する」と賠償命令.2023620日、24

   毎日新聞.国策で産む権利奪う実態浮き彫り、初の強制不妊国会報告書ー衆参議長に提出.2023620日、1面。

   遠藤大志.強制不妊−仙台高裁が控訴棄却、被害者の苦難受け止めよ−国策として推進の手術拒否できまい、裁判所は実態を「点」で捉えるのか.毎日新聞、2023620日、記者の目10面.

   小鍛冶孝志.救済見直し依然停滞、強制不妊調査報告所提出−強制不妊手術に関する国会調査報告書要旨解説.毎日新聞、2023620日、23面.

   毎日新聞.強制不妊の国会調査、政治の責任で救済拡充を.2023621日、社説5面.

   遠藤大志聞き手、上東麻子聞き手.強制不妊ー被害者救済には;1−新里宏二(全国優生保護法被害弁護団共同代表):国と国会連携し制度を、;2−小林宝二(旧優生保護法国賠訴訟原告):優生思想で差別受けた.毎日新聞、2023623日、論点11面.

   高橋健次郎、川野由起.「施設入所なら不妊手術を」−公的機関の関与鮮明、国の報告書提出;森本美紀聞き手−1:藤井克典(日本障害者協議会代表)−国の総括、謝罪が必要だ、森本美紀聞き手−2:市野川容孝(東大医療社会学教授)、憲法の「公共の福祉」解釈重要.朝日新聞、2023620日、25面.

 

ベーテルブログ2023/06/2006/2308/30

 

 6月19日、時を経ず違うことなく、国会への報告書の全文が衆参議長に提出された。当方はその道の専門家でも学者でもないので、移ろう世の姿をそのような目では眺めていないので、他力に頼る。この場合、世事の一つことを短期ではあれ集中して職業として追いかけることができる立場にある記者たちの目に頼り、当方の本職以外の大事に付き合う。たまたま、手元に三紙があり、見比べる。それぞれがそれぞれで、決して同じではないので、役に立つ。いろいろ役に立つが、記者の目の違い、また同じはずの報告にそれぞれ言葉の選択の違いがあるのがよい。何より、当方の考え方の具になる。と言えば、相当に失礼に当たるか。

 国会という民主主義なる絶対国是がある。強制不妊ある「戦後最悪の人権侵害」と呼ばれる国刑は敗戦後に始まったばかりの本当の民主主義の時代に発生した。この戦後という言葉は極めて重要な鍵である。あたかも不良な子孫の出生があって、敗戦に至った、なる民族浄化運動の徒花の如しに映る。

 資料となる紙面は11の記事に渡った。当方のつまらぬ文章より、一つ一つの記事にお目通しいただくのがよい。最も見通しがよいのが、④河北新報の旧優生保護法報告書の要旨、が比較的に網羅的だ。同じく⑤の河北の記事の片割れ、「正義に反する」賠償命令−割れる除斥期間適用の判断が簡潔で、詳細をお知りになりたい方は毎日の遠藤大志による「記者の目」が参考になる。記事⑩の毎日のオピニオン論点と、記事⑪の朝日の取り上げ方、特に「市施設入所なら不妊手術を」−公的機関の関与鮮明、の視点が明確だ。⑪は併せて、藤井克典日本障害者協議会の談話は総括的だ。が、短文過ぎて凝縮されすぎて、藤井のこの文章を理解できる方は、しかし、ほとんどいないであろう。

 これだけの紙面を割かさせることに成功した全国被害者弁護団の新里宏二共同代表は、河北の記事⑤で、なお述べる。調査報告書には「総括や検証がない」。つまり、調査報告書に実はないし、まして歴史につながるようなものではないらしい。これはまた、学者風には国会「学」の発展を祈るよりない。

 なお、記事⑤で、当事者の北三郎さんは述べる。80歳ですよ。国は「子どもをだまして、むごいことをしていた、と。言い当てていて、これ以上の言葉はなかろう。                         (Drソガ)

 

②河北 2023.06.20(2)

④河北 2023.06.20

⑤河北 2023.06.20(24)

⑥毎日 2023.06.20(1)

⑦毎日 2023.06.23(10)

⑧毎日 2023.06.20(23)

⑨毎日 2023.06.21(5)

⑪朝日 2023.06.20(25)