2021/12/17
ベーテル花ブログ
43 クリスマスローズ
早生の、言葉が適切かどうかは別だが、クリスマスローズが花を咲かせているのに気づき、慌てて老葉を切り落とし、見栄え良くした。一週間でこの通り立派に花を揃えてきて、早いものは雄蕊が糸屑のように落ち始めた。
クリスマスローズは凍てついて咲く。単なる花好きの言葉なので、園芸専門家や園芸職人には笑われようが。10年も前になるが、サンシャインで開かれた展覧会に出向く機会があり、そこで手に入れた部厚い黒緑のビロード葉をたっぷりと、たおやかに添わせ纏いながら、贅沢な数の、そう言って良い赤みを誇る黒紫色の花べんを誇る一つを買い求めた。鉢が凍てついても、ぐんぐんと伸びてくる。真冬に伸びてくるのだから、東北人ですら、こんな花もあるのだと驚く。雪囲いとなる庭には、何の花も咲いていない時で、咲く花があるとは毛頭思ってもいない。
話が飛ぶが、正月の鶴岡八幡の入り口の右では雪蓑に守られて、ボタンを咲かせていた。夜にはあたかも雪灯籠の中で、色鮮やかなボタンがひっそりと、いかにも暖かそうに温もっておろう。趣旨も全く違うが、こんな粋を知らなかった無教養人が当方は目を楽しんだ。
クリスマスローズ。ベーテル開設以来、雪が降れば、クリスマスローズに降り着いてくれた雪片に感謝しながら、カメラに収めてきた。そんな記録もベーテルカレンダーや「てんかんケア仙台」に残る。ベーテルは実はクリスマスローズのプランターの処置に困っている。その昔、丁寧に種を採取して発芽させ、丁寧にもこれを育てて、既に十数年者となった。見頃はちょうど3.11には十分で、3.112011の集いを彩る花ともなった。始末とは、多すぎるのである。神戸からいらっしゃった山岸健君と二人で発芽させて大きく育てたものだ。今考えれば、よくそんな時間があったものだと懐かしい。人気がある花ではないのに作りすぎた。
いまでは古株となりすぎて行き場がない。とて、守りたい。プランターの中で年々古株となっていくのを殺さずに生かし続けてくれたのは、ハンスバーガーの園芸班である。栄養や鉢替えはともかく、水遣りが欠かせない。この移転先を裏山に求めたり、転地を求めたりすことになる。
COVID-19災禍のなか、「主題てんかんのための夕べの集い−2021」の定例プログラム「第19回こずみ郁子ピアノコンサート」もYouTube配信となった。本日、その録画を無事終えることができた。こずみ郁子コンサートは、3.112011ベーテル集会でも披露される。この壇上を飾るのがクリスマスローズだ。クリスマスローズとピアノ演奏はいつのまにか、3.112011ベーテルの象徴となった。
凍てつく中で、咲く花がある。 (Drソガ)