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今週のこの一言ありがとう7/2021(8) 常に利他の心 温かな日本に

2021/07/02

今週のこの一言ありがとう7/2021(8)

 

  常に利他の心 温かな日本に

瀬戸内寂聴. 河北新報.2021630日.語る2021-2011:東日本大震災10.

 

 ちなみに、本日72日の寂聴日めくり暦にはこうある、

「出逢いがないと嘆くより、まず、自分を磨きましょう」

この日のおひとこと、すぐには「さすがだな、はいありがとうございます」と、ひどくなるほどなあ、とは思えなかった。ベーテルのスタッフルームにはこの一週間の日めくりが7枚並べられて飾られている。毎日一枚づつが剥がされて、先週の曜日のものの上に飾られる。そのなかから、これがいいとしたのは、6月26日(土)の

―「自分は不幸だと」と思って、笑顔を忘れたときに不幸は倍になります― 

だ。はい、仰るとおりですねと感じ入る。

とはいえ、不幸が倍。穏やかでないですね。不幸を倍と数えるのはもともと無理、と思う。なのだが、倍は意味が深い。一発やられたら、二発やり返そうの意味ではないし、送られたモノより倍送り返すでもない。はやりの倍返しではない。十倍返しも百倍返しでもそうだろう。一回褒められたら、何回も褒めに褒めまくって殺してしまおう、でもない。だから通ずる、不幸は倍になる、の、もともとの日本語の無理。

 さて、久しぶりに寂聴さんに会えた。日めくり暦と同じく、簡潔明瞭で、何の無駄もない。曰く、

津波は天災、原発事故は人災。

絶対にあってはならない。

どれだけの人がひどい目に遭っているか。。。。。。。

原発はもういらない。再稼働は認めてはならない

 寂聴には朝日新聞で月に一度逢えるが、この頃は徳島の女性が一番だとか仰ったり、思い出話だけでつまらなかったのも一度だけあり、それこそ、彼女のご気力とご健康を心から心配している。ベーテルは生粋の寂聴派だから、「出勤したら、まず日めくり暦を三回(海馬訓練には5回以上必要)唱える」ようにスタッフには話してある。いつまでも「矍鑠」(かくしゃく)としていてほしい。法衣を着た坊主、まして女僧ならばなおさら、不運な人々ならば安心するのだから。何故って。不幸な人たちは坊さん連中まで操れないから。

私たちは、自身の不運や不幸にあっては坊主すら遂に姿を見せないことをつくづく知っている。だから、ベーテルは寂聴党まで名乗って憚らない。

(追補:寂聴はひどく誤解されやすい。仏法哲学が詰まっているので、誰しも太刀打ちできるお方ではない。でなければ、源氏物語の現代語翻訳者にはなれない。それこそ、一関中尊寺での修行は凄まじく楽しかったらしい。)

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