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ベーテル花ブログ 29 カラスビシャク

2021/05/10

ベーテル花ブログ

29 カラスビシャク

 

全く覚えていない。これが田んぼを含めて、野畑に沢山あるというのだ。草かなと思うが、とにかく増えるので、そうだろうと思う。幼子の時代に見ていないはずはない、このユニークな姿。幼子はしかし、ユニーク自体に気づくことができない。

半夏(ハンゲ)と言うそうな。同じ医者仲間で漢方に詳しい先々方はよくご存じの草となろう。当方の文字列の前に、型どおりWikipediaでの教養散歩はお勧めだ。生薬だから、貧しい農民が薬屋に売り、へそくったと真しやかな解説もある。それよりも、この花が咲く前に田植えを終えろという言い伝えの警告のほうが深刻だ。農家出身だから、近頃は田植えが五月連休を過ぎても終わらない理屈まで心配になる。

ヒシャク、柄杓の形に擬えたのは、苞にたくさんの実を掬い上げていることもあろうか。強い草ですから手入れ不要。お勧めは、広めの鉢に植えて何年もしばらくそのままに保てば、群生そのものを楽しめますよとなる。ただし、他の草をむしり取ってあげて。競争力にはどこかに、あるいはどこかで限りが出る。      (Drソガ)