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今週のこの記事一つ202104−05(22) フクシマ第一原発メルトダウン逃避行中に亡くなられたベーテルの患者さんたちの無念を想う−3.112011フクシマ連稿16

2021/04/20

今週のこの記事一つ20210405(22)

 

フクシマ第一原発メルトダウン逃避行中に亡くなられたベーテルの患者さんたちの無念を想う−3.112011フクシマ連稿16

 

メルトダウン・フクシマ汚染水の「海への垂れ流し」① 

河北新報. 2021414日発行の第4面①、第1面②.

   政局五輪にらみ首相決断

―就任直後から時期探る

   首相現実的判断」

―処理水 2年後海洋放出―

 

毎日新聞.2021414日発行の第2面③、第27面④

   放出長期3040

−タンク 2年後満水−

   NHKが英訳修正

「放射能水」⇒「処理された水」

 

413日、内閣は遂にやってしまった。414日、各新聞紙面はフクシマ・メルトダウン汚染水「海へ垂れ流し」を大々的に報じた。紙面は分厚く、手元の新聞記事を並べただけでも大変な量だ。折しもCOVID-19 第4波の災禍にあり、フクシマを書くには全く時間がない。とはいえ、フクシマ海洋垂れ流し決定の報をとりあげないでいるわけにはいかないし、また黙っているわけにもいかない。というのは、最終処理水の海への垂れ流し問題は、一方ではメルトダウン汚染水のALPS処理により新たに発生する除去されたメルトダウン放射性物質の格納と貯蔵をどうするのかを抱えた大問題を巧妙にも後ろに隠しているからだ。  

メルトダウン汚染水をALPS処理水に言い換えることはない異見はこれからも海への垂れ流しと言いつづけるが、科学的検証を経たとする世俗派政治決着的見解は、「ALPS処理水は何十年間に渡ろうとも海に流し続けて問題なし」と決まっている。だから、汚染水垂れ流しなどと根も葉もないでたらめ用語を今なお使うな。福島への風評被害を煽るつもりか。これから漁業者を追い詰めていくのは、最も科学的で合理的な汚染水海洋放出に反対しつつづける、お前らだと。俺様内閣は風評被害対策は十分に手を尽くしたし、いままでもそうしてきたように、海洋放出でも十分すぎる賠償を準備したなどと言うだろう。

ところでだがね、フクシマはもとよりトウカイも、ロンドン条約や国連海洋法条約に関連するトリチウム汚染水を流してよい「内海」に面しておらないのだが、どうするの。まして、海は地球のものであって、世界のどの国のものでもあって、地球全市民に共通の大切なたいせつな宝物だ。イットキ内閣の私物ではない。

さて、放射能汚染水の海への垂れ流しは、小出裕章が言うように究極の環境汚染なので、その甚大な災禍をじわじわと味わい続けることになる末代のためにせめて記録だけは残したい。今回は上記4記事を①とし、以後全ての記事を追っていく準備を怠らない。

思えば、この海洋放出のつまらない決定は突然のものではなく、イットキ内閣が予てから目論んだ予定調和に沿う。2日後に迫った訪米の土産の一つにもなった。既に2014年、フクシマは「アンダーコントロール」だと大見栄を張った。近頃は海洋放出に関する公聴会ももはや開催する必要なくなっていた。だから、残るは全漁連への挨拶だけで、全漁連は随分と割を食う役割を担わされた。気の毒の一語に尽きる。福島県漁連に対しては口約束もいいところだった。漁業を続けようとする後継者たちは何を頼りに生業に精を出せばよいか、同情も気の毒だ。

イットキ内閣が既設原発の稼働年限を延長していくのは通の常識で、一時も油断ならない。耳障りのいい「脱炭素」を宣い、古式豊かな経済発展を唱える。ちなみに、首相排出の二県にはゲンパツはないし、東京湾を取り囲む三都県、そして相模湾にゲンパツはない。これは明らかな不公平だ。

また、NHKが採用する用語について、毎日は興味深い小さな記事を載せた。汚染水は処理されたので、処理水となった。技術用語はこの場合すり替え、言い逃れとなるので、悪質となる。記事からはゲンパツは環境省ではなく経済産業省管轄らしい。ゲンパツversus経済産業省。ゲンパツが経済産業省のものならば、論議はもともと成り立たない。処理水対策も環境省下位となれば、環境問題ではない。新型コロナCOVID-19災禍では厚生省は下位で、経済産業省が上位で取り仕切っており、滑稽すぎる。

フクシマの場合、処理水は単にメルトダウン汚染水の事故処理問題であったはずだ。科学的議論を偽装する政治体裁になっているのは何故か。

なお、東京湾に「汚染水を垂れ流せ」の論法には法理がある。福島県民にだけに押し付けておきながら科学的議論を十分経たなどと言う偽装は止めしたがよい。東京湾論議は避けられない。なのだが、今度は放射能廃棄物を公道で運ぶ法律がないなどと仰る。この点、大阪の知事はまともに答えようとしている点で、今風にはかわいい存在だ。まだ二年もある。この程度の議論には十分過ぎる。全国的課題とできる。全国津々浦々で、平等に流してもらおう。ALPSは毎日2000トンを処理できるので、国中イチイチ忙しくなる。福島の皆さんをたすけるが合い言葉になる。

ゲンパツはどこまでもいつまでも末代までの問題だ。 (Drソガ)