フクシマ第一原発メルトダウン逃避行中に亡くなられたベーテルの患者さんたちの無念を想う その⑤
<宮城県知事 女川再稼働同意>
―福島第一と同型で初、
妥協の産物 あまりにも早計―
(河北新報報道部・布施谷𠮷一解説:河北新報、11月12日、HL)
3.112011がもうすぐ10年。この話題はひどく急ぐ。子や孫、その後の世代を念い地元なのでお伝えし、また末代まで容易に記憶に留める責務が当方にもある。11月18日、原発再稼働を進める国家権力(梶山弘志経済産業相)に、3.112011の直接被災地の一つ宮城県なる権力実行者、村井嘉浩宮城県知事が地元同意(10月16日宮城県議会同意、11月9日の県内全市長村長会議、11月11日の須田義明女川町長と亀山紘石巻市長との3者会談)の名を語り一気呵成した。戦法で言えば、宮城県(この概念は?)住民(何者?)の不安を空中から迷いなく精確に狙撃した。とはいえ、個別特殊宮城県がわざわざ先頭に立ち突出する理由は読み解けず、戦法的には我慢できなくなった焦燥である。パイロット出身という。鳥瞰政治家の特有目線の我慢がまんを見せつける政治は手法なり手腕にすぎなかったことを見せすぎた成果となった。「なぜ急ぐ」には時宜含めて必ず訳がある。理由なく発足した新政権に誰よりも早く呼応した。戦功争いを迫いて早速の勝ち名乗りをあげた。モノは着々と仕組まれていた。10月12日に平沢勝栄復興相(新)が女川町を、10月19日に意味深の国連演説でも有名な小泉進次郎原子力災害防災担当相(新)が牡鹿半島を訪れており、誰が仕組んだか日程調整は順風満帆。オナガワをどなたが急がせているかの詳細は裏事情に通じた識者に任せるが、表では3月からオナガワは国の原発再稼働推進の格好の晴れ舞台となっていた。宮城県はぶち抜く予算がとれる。担当官僚群の予定は知るよしもない大勢には、この決定のタイミングは図り間違いにしか見えない。真意を表明しない上手も、自動車事故と原発事故を等置したり、COVID-19 災禍対応策として入学月を9月にしようと宣った癖があるので符合する。10年前の震災で「空前の被害に見舞われた立地2市町。国策という名の列車に飛び乗り」、原発を末代まで残すとした。
そんなモノを末代まで残されて、何も知らない民がたまたま知ってしまったら、夜もおちおち眠れず困りはてる。これらご三方が原発の安全性を保証すると。あり得ない。楽観は地獄に通ずる。
後生だから、ご三方のお仕事としては別のところで後々役に立つ本物の膨大な予算を取ってきてくださいな。 (Drソガ)
興味深い参照記事
① 高橋祐貴.地元「原発マネー」依存:毎日新聞、2020年11月25日、6頁
② 徳島慎也、石橋英昭.オピニオン&フォーラムー震災10年の復興政策―インタビュー、宮城県知事―村井嘉浩:もう自立しないと、」支援いつか終わる、不足は行政が補う−:朝日新聞、2020年12月22日、15頁