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今週のこの記事一つ2020-④ やまゆり園事件は終わったのか―福祉を問う (塩田彩/上棟麻子:毎日新聞11月6日)

今週のこの記事一つ2020-

やまゆり園事件は終わったのか―福祉を問う

(塩田彩/上棟麻子:毎日新聞116日)

 

 だから、新聞を読むのは大切にしたい。前宮城県知事の浅野史郎が載っていた。浅野は頭脳の明晰さと見解の率直な実行貫徹では類い稀な力を持っていた。その浅野が東京都知事選で美事に敗北した。宮城県知事の肩書きでは東京での選挙は戦えないが当方の見解だ。東京の人は無頓着で宮城県が何物か史郎としない。仙台ならば東北新幹線ぐらいが心得えだ。

 ながら、障害児者への無頓着は当方の生活史と現在の職業生活の視点からは大変に困る。世は人が生物であることを忘れ、毎日飲み食いして糞尿垂れていても、生物ではなくなった。土の臭いを嫌い虫たちも厄介ものだ。人の生活は自然との共生(障害を有することも)に過ぎないという実感すらない(生活)意識幻想にすり替わっている。

 だから言う。「障害児者が普通の生活を過ごすには、世が巧みに仕組みつづける企み世界という荒波を乗り越えて行く」には荒波がますます惨々に狡猾に仕組まれていく過程に過ぎないことを、見抜いているのが肝腎だ。